≪特定秘密保護法廃案≫

 戦後の日本の政治は形骸化してしまい、善意に溢れ、将来の日本の有るべき姿を憂うる人達にとっては、暖簾に手押しするような無力感をお持ちになっているのではないでしょうか。私自身もそうでした。これまで皆様から寄せられたメッセージ(下部にファイルのダウンロードあり)の中には、「今の様な日本の政治を根幹から変えて行かなければならない」というメッセージが数多く見られました。政治を離れた処から冷静に見つめる事が出来る我々国民から見れば、国会でのやりとりや駆け引きにみる茶番劇に、本当にうんざりされておられる方も少なくないという実感がひしひしと伝わってきました。


 今回の衆議院選挙での投票率は52%・・これをどう解釈するかは意見の分かれるところかも知れませんが、総じて政治離れとい現象が顕著にみられたと理解するのが、妥当のように思われます。社会格差はさらに拡大し、経済至上主義という自民党政権の長い国家支配に、「もうウンザリだ」といった社会背景が汲み取られると言えるのではないでしょうか。
 
 私達のNGOというのは本来非政府組織として、このような国民の皆さんの声を集約して、現実社会の中へ政治や行政を介さずに、市民の手だけによって社会を変えて行く事を主眼としております。しかし残念ながら日本の多くのNGOはその組織を維持する為に、行政や企業から多くの献金を受け、その活動は市民の思いから遠く隔たったところで蠢(うごめ)いております。又、日本でのNPOは設立からその姿が歪められ、政治活動そのものが認めてられてはいません。
 
 「特定秘密保護法」はまさに政権を牛耳るものたちの最大の利権を構築するものでしかありません。彼ら一部の支配者たちの、思うが儘の世の中にしていこうとする野望の一端がこの特定秘密保護法だといえるでしょう。これは何としても廃案に持ち込まなければなりません。
 ドイツでは従来の秘密保護法はこれからの情報が多様化する中で、市民やマスコミからの情報漏洩に関してはその法制度を緩める方向に動き出しています。昨年3月には報道の自由強化法」が成立し、ジャーナリストを漏えい罪の対象から外しています。
「自由に市民自らが発言し情報を発信して行く事を認めなければ真の自由とは言えない」と政府そのものが気づいているようです。日本とは真逆の方向へ国民のすべてが視点を投げかけ始めているようです。
 フランスでも報道の自由を促進する為の法案をオランド首相みずからが議会へ提出しております。これが本来の民主主義のあるべき姿だと私達も痛感しております。言葉だけで「そんなことはありません」と安倍に云われたところで、それを担保する法文が何処にも明記されていない以上、これらの虚言は何の意味も持ちません。憲法9条の上に自衛隊を合憲とするような国家が日本ですから。
 
 政治に頼らず、政府に違法性を迫る事が出来ない様な司法にも頼る事が出来ない今日、私達市民の自らの手でこの法案を廃案にし、本当の市民社会を構築して行かなければなりません。その為には彼ら施政者たちと同じ土俵の中で、異を唱えているだけでは埒(らち)があきません。彼らを上から見下ろせる倫理や知識を、それも過去と未来をつなぐ真実の知を、市民の皆様とともに共有し、育てて行かなければなりません。
 必ず日本の姿を変え、世界を平和共存に導くのだという強い気持ちを、市民の皆さんが持続的に持たれることでのみ、社会を変えていくことが可能なのだと考えております。
 
*今回の法案は2014年6月南アフリカのツワネの国際会議で合意された 「国家安全保障と情報への権利に関する国際原則」(『ツワネ原則』、”Tshwane Principles”) <この文章の下部にPDF版ダウンロードがあります> とは大きく乖離する法文となっています。 ここでの最大のポイントは、政府の身勝手な情報操作を監視するシステムが、厳密に規定されていることです。 今回の特定秘密保護法の何処にもそのような組織の設置は明示はされていません。  
私どもは昨年このツワネ原則を基礎として「国家情報管理国際原則法」を策定致しました。
下部にそのPDF版をアップさせて頂いておりますので、ダウンロードしてご覧下さいませ。

ダウンロード
全世界が共有すべき「ツワネ原則」を基礎とした「国家情報管理国際原則法」
制作<NGO市民プラットフォームジャパン:Civilian Platform JAPAN>。ご自由にダウンロードしてご覧下さい。
国家情報管理国際原則法03132014.pdf
PDFファイル 889.6 KB
ダウンロード
特定秘密保護法廃止:Change.orgキャンペーンページ(PDF26ページ)
PDF版特定秘密保護法廃止:パブリックコメント<2013年10月28日より2014年12月21日迄>
投稿された方のお名前・国籍・日付・コメントが記入されております。
comments_Change.org20150106.pdf
PDFファイル 1.4 MB
ダウンロード
特定秘密保護法:2014年12月5日発効
特定秘密保護法.pdf
PDFファイル 316.3 KB