【経産省前テントひろば】

   《現代日本の梁山泊》

  -脱原発実現集団ー


【経産省前テントひろばテント日誌10月1日(木)版】
                     - 経産省前テントひろば1482日-


<みなさん、シェアをお願いします。シェア拡散が、大事な意思表明です。デモ参加、賛同署名と同じです。>

◎ 安保法案の実質化に警戒を、防衛装備庁発足(I・K)

 今朝は二人の女性が座ってくれた。10月1日、防衛装備庁発足に反対して防衛庁前行動に参加してテントに来てくれたという。友達にもテントのことを話しているけれど、あまり知られてないのでもっと宣伝が必要ではないかと言っていた。
 防衛装備庁のことはチラッと新聞で見たような気がするけれど、詳しくは知らなかった。帰ってきて新聞を読んでびっくり!1800人もの人員で武器の開発から民間企業による武器輸出の窓口になり、2兆円の予算を握る巨大官庁だそうだ。私たちの税金を使ってのことだ。こんなこと黙って許して良いのだろうか? 夜も抗議行動があると聞いたが行かれなかった。
政府や経済界の人たちは日本が輸出した武器で罪のない人たちが殺されること想像できないのだろうか。

 今日も心ある人は座り込んでいる私たちに「頑張って!」と声をかけてくれた。ブラジルから来た男性I love Japanと言う帽子をかぶって「日本大好き」と言ってくれたけれど、本当に世界から愛される国なのだろうかと思ってしまう。天気予報では夕方から雨と言うことだったのに昼過ぎから降ってきて風も強くなったので今日は早めにテントを後にした。
(I・K)

◎ 武器輸出にノー! 軍備増強に税金使うな。 
~防衛装備庁の発足に異議あり~
秘密保護法を考える市民の会2015年9月25日 (金)⇒
http://stophimitsu.cocolog-nifty.com/…/20…/09/post-bd4f.html

 10月1日、防衛装備庁が発足します。防衛装備庁は装備品の開発から取得、維持まで一元的に管理するほか、武器輸出や国際的な共同開発を推進。戦闘機や護衛艦などの大型プロジェクトは専任チームを設けて試作から量産、整備まで管理するとされています。
1800人規模の大所帯で、予算規模は防衛省の予算の3分の1。
日本経済新聞2015年6月10日付け記事⇒
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS10H02_Q5A610C1EAF000/

 軍備増強に国税をつぎ込んでいき、国際的な軍需産業に日本が官民一体で
進出していくための官側の要となることが予想されます。
また、武器輸出については、民間企業の武器輸出を推進するため、日本貿
易保険(NEXI)による貿易保険の適用も検討されています。NEXIは、民間
の保険ではまかなえないリスクをカバーする公的な貿易保険の組織。国策
で武器輸出を推進することにつながります。

◎ 9月18日テント裁判控訴審第3回 最終弁論傍聴記(その2) 森瑞枝

法廷もテントひろばだ!
9月29日掲載分の続きです。前号から続いてお読みください。

4. 被告 正清太一さんの意見
「被告」正清太一さんは「自分は書類上の代表者を引き受けた者であって、経産省テントひろばに関わる多くの1人」として、意見を述べた。
 正清さんはこの4年間、憲法の保障する集会の自由に基づいて、経産省前テントひろばを拠点として、「福島の子供たちの命を守れ!」「福島原発事故を二度と繰り返すな!」「原発再稼働反対!」に関して再三にわたって経産省へ申し入れてきた。

正清さんは言う:
 経産省がこの裁判を起こしたのは、経産省が原発被害救済を等閑(なおざり)にしていることを隠蔽するため、経産省前テントひろばに大勢の市民が集まって来ることを妨害するためである。
経産省テントひろばは、原発をまじめに考える人々、再稼働に反対する人々、そして、経産省の役人もふくめ、考えの異なるすべての人々に対して開かれており、活発な対話の場となっている。全国何十万人もの人が応援しており、世界の注目を集めている。
 国には福島原発事故を起こした重大な責任がある。福島は深刻な放射能被害を記録している。その国に、テントひろばは福島の子供たちの命を守れ!と訴えているのだ。この裁判はそのテントひろばに損害賠償を要求する全く不当な裁判である。悲惨な現実を見れば、経産省前テントひろばの活動は絶対に憲法上認められるべきである。それは基本的人権であり、内藤意見書の認める「宿営型表現活動」である。髙野伸裁判長はじめ高裁は、経産省前テントひろばが経産省に対して行う表現活動を正当に評価して、不当な一審判決を破棄するよう、心から御願いします。

 正清さんは「被告」にされた重圧よりも、「被告」という特別待遇をむしろ、面はゆく感じているようだ。それはともかくとして、正清さんは経産省を見据えて動じない。「福島の子供たちの命を守れ!」。正清さんの表現活動の源泉は慈愛だ。生きとし生けるものに普遍的な願いだ。

5 被告 渕上太郎さんの意見
 テントひろば裁判は原子力政策の是非を問う場である。
渕上太郎さんは本裁判の本質を端的に規定した。一審判決は「土地所有権に基づく損害賠償裁判であり、原子力発電政策の是非を問題にする必要はない」とした。原発事故に「徹頭徹尾」言及しない原告経産省、それをそのまま受け入れた一審判決を糾弾した。「初めから終わりまで徹頭徹尾、日本の原発推進問題に一言も触れてない!」「そうした対応を、私達は絶対に許さない!」渕上さんは高裁に「この問題に重大な関心を寄せ、真正面から向き合うよう」求めて最後の陳述を終えた。(以上、約4分弱。)

 渕上さん陳述の最終のフレーズの「この問題」とは、国・経産省側の原発事故被害、原子力推進政策に対する一審二審をつうじた無視・黙殺、そしてこのネグレクトを丸呑みして「関係無い」と言い捨てた一審判決を指している。
「経産省前テントひろば」という存在は、90㎡の土地・物件ではない。原発推進総本山に対峙する、福島原発被災という「問題」である。原子力推進政策が破綻した以上、国・経産省が責任を追求され、見直しを迫られるのは当然のことだ。国・経産省はこれに向き合う義務がある。向き合って、弁明するならばせよ。しかるに、問題を無視・黙殺しておいて、土地代だけ寄越せと脅迫しながら、被災者へ賠償には我関せずで、再稼働、原発輸出にいそしんでいる。安全も経済効率もお構いなし。311以前に逆進だ。

 経産省が原発を再稼働し、あいも変わらず原子力政策を推進するのは、自分たちは悪くない、間違ってない、責任もない、と思いたいからだろう。そうやって事実の方を消してしまう。以前と変わらず、原発の危険に目をつぶり、批判に耳を塞ぎ封じ込める。無いものとして振る舞い、通用させる。そのうち失敗そのものをなかったことにして、まるごと責任逃れする。無責任、幼稚、卑怯、これが我が国を担う経産省の実態だ。
 言及しないことにより、問題の存在そのものを消去する。この点こそ国・経産省が仕掛けたスラップ訴訟の本質である。たとえ国・経産省がネグレクトしようとも、司法は絶対にネグレクトしてはならない。国側がネグレクトしようとするのは原発問題そのものである。「渕上さんの最終陳述はテント裁判を貫く本質を突きつけた。このテントひろば裁判は原発問題である。「問題の存在」を認めさせる。そのための控訴審なのだ。

6 弁護団長 河合弘之さんの弁論
 当事者の意見陳述が終わり、河合弘之弁護団長による最終弁論である。テント裁判全行程のアンカーだ。
 河合弘之弁護団長は、現政権が推進する原発再稼働と憲法九条改正は、戦争やテロを誘発する極めて危険な政策であることを力説した。経産省前テントひろばは、原発のない安全な国を求める「国民の正論の発信地」であり、亡国の役所経産省に対する戦い、合法的、非暴力の国民運動の拠点として絶対に必要であることを訴えた。
 さらに、河合弁護団長は、原発のない平和で豊かな社会にむけた展望を述べた。再稼働を遅らせ、減らしてゆく。いろいろな運動を粘り強く続けて再稼働を押さえ込んでゆけば、ドイツのように、かならず自然エネルギーへとブレイク・スルーする時がくる。「安全で楽しく、豊かでおだやかでお金も儲かる」国にするためにも、脱原発、自然エネルギー促進の日常的な場、そこに行けば仲間と意見交換ができる場が必要である。憲法を平気でねじ曲げる政権、その一部が経産省である。土地管理の不都合と、亡国の危険を喚起することと、「どちらが本当の意味で正しいのか、よーく、よーくお考えいただいた上で判決を賜りたい」。河合弁護団長は、存分に語って明るく弁論を終えられた。
 河合弁護団長の最終弁論は、現政権を亡国の政権と断じ、集団的自衛権問題とからめてテントひろばの意義を論じ、司法の独立を喚起するものであった。ではあるが、弁護団長の弁論と思って聞いていたので、率直に言うと、驚いた。弁護団長の締めの弁論となれば、5人の意見陳述の補足修正とか、この裁判の総括だろう、と思いきや、なんだか河合弘之さん御自身の意見陳述のようだ。さらに話が自然エネルギーの実現に及び、あれ?御自分の夢を語っているではないか。そうじゃなくて弁護団長の弁論のはずでは?……と思いながら聞いているうちに、なんだか愉快になってきた。
 そうかここもテントひろばだ。表現の自由の場なんのだ。河合弘之弁護士もテント当事者として意見陳述しているのだ、と思い至った。河合さんは「司法も国民もまるごと原子力ムラの必要・安心・安全キャンペーンに毒されている」なかで、原発差し止め訴訟の弁護をひきうけ、敗訴を重ねながら、文字通り「一喜一憂することなく粘り強く」脱原発運動を実践してこられた人なのだから。脱原発映画監督でもある河合さんにとって、テント裁判結審は、脱原発運動の一シークエンスということになろうか。

 経産省テントひろば裁判、結審す。 
裁判長「これで審議は終りました。全部終結します。判決の言い渡し日は追って指定します。本日はこれで終了いたします」。
妥当な判決にむけて、期限を区切らず検討するということだ。

 1人10分弱という厳しい条件も、終ってみれば、かえってスラップ訴訟から跳躍するバネとなったようだ。陳述者の皆さんはそれぞれに、裁判官だけでなく、法廷のみんなに向けて、ぜひとも言わねばならないこと、言わずにおれないことを思いっきり吐露し、かつ、ほぼ時間通りにバトンをつないだ。陳述者はもとより、弁護団長までが自分自身を出し切って、隠さず飾らず迷いがない。一気呵成、スピードと迫力のうちに駆け抜けて、この控訴審は「表現の自由」の場を体現するものとなっていた。テントの存在をかけた、表現の場として、法廷はあった。通りをまっすぐ行った隣区画。テントひろばと地続きの、第四テント。ここもまたテントひろばだった。

 一方、経産省側の代理人関係者はといえば、証拠確認でつまらない質問をしただけで、あとは黙って、一同居並んで、顔も姿勢もコチンと固まって座っていた。ただ時をやり過ごしていたのだろう。まったく存在感がなく、私の意識から消えていた。裁判官が退出するや、集まって何か話しているが、彼らのことはもうどうでもいいという感じがして、観察する気も涌かなかった。いったい何をいまさら相談するのだろうか?無為無策のまま控訴審をやり過ごしたということは、第1回,第2回の控訴審を経てもなお、高裁判決も一審通り、第3回くらいガスぬきして、さっさと判決だと、決めてかかっていたのではあるまいか?出来レースのつもりだったのだろう。後で聞いたのだが、事前の進行協議で、裁判長から和解を打診されていたという。それを拒んで控訴審に臨んだのだから、凄まじい鈍感さ、類推能力の欠如である。
 判決期日未定と言われて初めて、負けるかもしれない、と気がついたのではないか? そうなると、ちょっとでもまずいことは無かったことにする人々だから、いまからでも、この裁判を無かったことにしようとするだろう。「裁判取り下げ」とか、いいだしかねない。帳消し工作に警戒しなければならない。

 テント裁判全体を見ると、一審は仕掛けられた闘いだった。国のやり口をつぶさに検証し、罠を見抜いて切り返す。襲われて受け身でかわす段階だ。相手の土俵の内側に理解を求めるところがあったと思う。それが次第に、裁判官の心象とか、同情とか、裁判技術の次元を超越して、テントという存在そのものを発揮して、世に問うようになった。表現の自由を掲げて獲得した控訴審はテント側の独壇場であった。
 この一連の裁判は、テントに集う人々にとっても、自分の意志を確かめ、認識を共有し、テントの存在意義をあらためて確認させるものとなった。テントとは、常にそこにありつづける最も大きな存在価値は、福島を消させない、という決意なのだ。
 裁判書類という形で、将来にむけて現状を突破する、そのよすがとなる記録もできた。判決の如何にかかわらず、民事にして国事、歴史に残る裁判である。10回の一審が「序」、控訴審が「破」、判決が次の次元へ突破する「急」のような流れである。「急」の主役は裁判官だ。司法の存在感を示されんことを!

 以上、控訴審第3回傍聴記、書きたいように書きました。
傍聴券を譲ってくださった方に感謝申し上げます。
(森瑞枝)

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今後のスケジュール:

10月2日(金)安倍政権NO★10・02大行進
18時30分 日比谷野音 19時15分デモ(銀座コース)
(この日官邸前抗議行動はありません)

10月6日(火)函館市大間原発建設差し止め裁判 第6回口頭弁論
午後3時~4時 東京地裁103号法廷
裁判報告4集会 午後4時~5時30分 参議院議員会館講堂
是非傍聴してください。

10月7日(水)川内原発再稼働反対!九電東京支社への抗議行動
17時30分~18時30分 有楽町電気ビル前

10月7日(水)第25回東電本店合同抗議
19時~20時 東京電力本店前

10月12日(月)10・12全国集会 川内原発2号機再稼働を許さない!
鹿児島県中央駅東口広場 1時~2時・大集会 2時~パレード


【経産省前テントひろば日誌4月18日(土)4月19日(日)】

経産省前テントひろば1316日、商業用原発停止580日


◎金曜日のこと 高浜原発再稼働差し止め仮処分決定報告集会から(I・K)

久しぶりに晴天で暖かくホッとする。
今日は色々な事があった。
私はテントに寄って官邸前へ

「安倍首相は沖縄の声を聞け!
翁長さん、がんばれ!緊急官邸前行動」に参加してまたテントに戻る。

衆議院第二議員会館では
「高浜原発3号、4号機再稼働差し止め仮処分決定 【記者会見・緊急報告集会】があった。テントの人も何人かそちらに参加したが、私はテントに残った。報告会の様子は以下のサイトで見られます。

https://www.youtube.com/watch?v=xoNLgUzqqbo


◎夕方から黒い雲がではじめて時々雨が落ちてきた。
官邸前抗議行動のための受付の机を出すか悩む。
雲が切れたのを見ていつものように受付を始めた。
何人かの人たちが関電前行動に出かける。今日は行動が重なっている
7時少し前にまた雨が激しく振り出したので撤退を余儀なくされた。
(I・K)

◎テントでの雑談は楽しい…(三上治)

 週末には何かしらの催しがあって、テントは空きになりやすい。機会を作ってはテントに出かけようとは思うが、それでも雑用はいろいろとあって、なかなか足が運べない。テントに行くのは時間帯が遅くなってしまうのであるが、テントに行けば雑談になる。それは楽しい。一日、誰とも口をきかないで(連れ合いを除けばだが)過ごすことをあるのだから、もっともなことだろうと思う。

 時折、仕事から離れた面々(僕の同年代は大体、俗にいうリタイア組だ)はどんな風に日常を過ごしているのだろうと思うことがある。高齢化社会という新しい経験を強いられ、日常の過ごし方もそうなのだろう思うが、よく見えないところも多い。孤立してというか、人との直接的なつながりをもたなくても、日常が過ごせる装置が現在の社会はよくできている。これは諸個人が孤立しても生きやすくなっていると同時に、それだけ、逆につながりが持ちにくいことにもなっているのだろう。現代社会の本質的な矛盾である。人とのつながりは生の本来的な欲求だが、関係の装置である現在の構造はそれを遠ざけて生きられるようにしている。それを精神的な面のふくめて強いているところがある。自然から遠のいていく人間社会のもたらすものでもある。

 むかし、運動をしていると「連帯と孤立」ということが、よく言われた。「連帯とか孤立」の基盤である生のありかたが当時と現在とでは大きく変わっているのだし、そのことが運動のありかたも変えているのだと思う。ここは分からないところでよく考えるところである。

 現在の闘いというか、運動を困難にしていることと、僕らの日常とは深くつながっているのではないのか、ということをよく考える。これはテントができたときに「つながろう」という声が出てきていたのも関係することだが、絶えずつながりを求めること、それを意識していることが大事なのであろうと思う。つながりは求めなければできないことであり、僕らの日常への抗い(抵抗)を含んでいるのだと思う。希望ということがあるとすれば、つながりを求める気持ちがあることだし、そしてそのことが権力や体制に抗する最大の力である。雑談が楽しい、誰かに逢いたいということがある限りテントは大丈夫だと思うが、そういうことがまた、テントを支えてもいるのだと思う。

 巷では統一地方選挙の後半がはじまっている。こちらは前半と違って幾分かは盛り上がるのだろうか。身近な人が立候補し。働きかけられることもあって前半とは違うのだろう思うこともあるが、人々の政治への不信としての無関心は変わらないのだろうと思う。これは深まりこそすれ簡単に変わらない。こうした中で権力の側の所業には腹立たしいことが多い。自民党のNHKとテレビ朝日に対する事情聴取がいかに犯罪的なものかはいうまでもないことだ。

こうした権力犯罪的な行為に報道機関が抗うのは難しいことはわかるが、こういうレベルに降りてくる権力の動きに注目しよう。政府(国家権力)が赤紙一枚で兵を召集しえたことの背後には企業(社会的機関)や地方団体、家族のなかでの、つまりは社会的場面での権力を支える関係が構築されていたのだということを忘れないでおきたい。こうした社会的な機関や場面での権力との闘いはとても厳しいところがある。孤立を強いられるからだ。これは人とのつながりの創りにくい現在の社会では特にそうだ。自己決定の自己規制が権力に対応する協力だが、孤立して生の状態が深まる現在ではそうなりがちだ。政治的抵抗とは違う社会的抵抗はどんな風にかつてはあったか。現在の難しさと、可能な道はどこにあるか。

 分断と孤立を強いられがちなこうした社会的な場面の闘いについては、よくよく考えて様々の闘いがあることを含めて支えたい。連帯したい。この場合に政治的な立場で批判には留意がいる。政治的な善意も含めた批判や叱咤は社会的場面で権力に抗するには政治的動きとは違う条件がある。それを無視してはならない。権力の狙いは標的の孤立と、周辺の自己規制という沈黙とそれによる分断であるのだから、何が批判さるべきかよくよく考えて社会の場面で権力に闘っている人をきちんと擁護したい。擁護とはどういうことかを考えたい。

 沖縄の翁長知事と安倍首相の会談もそうである。安倍には論理もなければ、主張の根拠もない。権力を持つ国家は問答無用でやるという態度をしめしているだけではないか。民主主義も法治もどこへいったのか。彼らにそれは都合のいい道具(言葉)に過ぎない。沖縄の地域住民にきちんとつながっていくことは難しいことだが、僕らは彼らから勇気づけられるばかりだが、彼らを勇気づけることはできないか。そんなことを考えている
(三上治)

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テント日誌4月19日(日)
経産省前テントひろば1317日、商業用原発停止581日

川柳句会のお題は「権力」と「永久」(I・K)

今日もまたテント前道路は電気点検工事の後始末か掘り起こされ埋めたてられして整備が行われていた。東電が発注した工事らしい。
そのためか木・金と工事はしていないのに警備の人が立っていた。

聞くところによると工事のため点字ブロックが無くなっていたので視力障害者を守るためだったとか。

親切すぎる警備?それも電気代から払われているのだと思うと複雑です。
今日はA子さん、久しぶりUさんTさんなどが来てくれて賑やかだった。
テントの窮状を心配してクッキーなど見舞いにと持ってきてくれる人や、テントニュースを貰ってと来てくれる人などがいて嬉しかった。
午後からは毎日来てくださるM子さんもまじえて川柳句会があった。
8人の参加者で盛り上がった。

乱さんが出したお題は「権力」と「永久」
ー「権力」の部秀句ー
* 監視なき権力ただの暴力だ       (草地)
* 司法からストップ出ても粛々と      (芒野)
* 権力を手にしたぼっちゃん大あばれ  (乾草)
* ていねいに丁寧にと言いだます国   (やまつつじ)
* 気に食わぬテレビは呼び出す俺たちは(ハテナ)
ー特選ー
* 安倍狂気ここまでやるか大国語辞典  (原子力ドンキホーテ)

ー「永久」の部秀句ー
* 戦争の永久放棄今斬新      (芒野)
* 永久の世界平和は夢のまた夢か(乾草)
* 永久にこの星損なう原子力    (芒野)
* 安倍の名はきっと後々最右翼  (やまつつじ)
* 永久に続く由なき錯覚ぞ (落葉)
ー特選ー
* 永久に東電、国の罪消えぬ    (草地) 

天気予報は外れ、雨が降ったりやんだりで不安定だったが楽しい一日でした。
(I・K)

桜の花びらが入った赤飯(K・M)

 夕方、急いで夕食抜きで来たら、大きな黄色い容器に目いっぱいの赤飯が置いてあった。いつものMさんからの差入れかしら。
一口食べてみると桜の香り。桜が入った赤飯なんて初めてで、とても美味しい。外務省の葉桜を観ながら沢山いただいた。
 
久しぶりに泊まるNさん。次々と死体を運ぶ尼僧にカメラを向けて叱責された辺見庸の話に共感したという。週刊金曜日で連載している「1937」の話にも。堀田善衛の「時間」は図書館でもなかなか見つからない、石川達三の「生きてゐる兵隊」も読まねば、唱歌「桃太郎」の残虐性に驚いた、「桃太郎」を書いた芥川龍之介の鋭さも確認したい。

月曜の朝、経産省本館前でニュース49号のチラシまきをした。
マンデーブルーで仕事着手前の不快な顔をして地下鉄の階段を上がってくる人たち、受取が悪いが、さすがに女性が何とか受け取ってくれる。
更に、9時を過ぎて経産省に入っていく人も多くなった。

「経産省は嘘ばかりついている。原発が安全だ、安い、電力足りないと。でも、すでに580日以上我々は原発稼働無しで過ごしている。この夏も原発稼働無しで乗り越えられる」と大声を上げていると、背広の男性も関心を持って受取りに来てくれる。経産省のテント裁判担当の張本人も取りに来た、一瞬戸惑ったが渡してしまった。(K・M)


お知らせ(再稼働阻止全国ネッとワークから)
川内原発の再稼働審査を糾弾する!
    原子力規制委員会院内ヒアリング
~福井地裁が指摘「新規制基準は合理性を欠く」~

日時:2015年4月21日(火)13時~17時 
場所:参議院議員会館講堂(1階):東京メトロ 国会議事堂駅、永田町駅、溜池山王駅から徒歩
追及:山崎久隆さん(たんぽぽ舎)、広瀬隆さん、後藤政志さん
内容:Ⅰ九電工事計画資料から川内原発審査を問う
        「耐震偽装」の原発は情報も隠ぺい
        基準地震動でさえECCSが破壊される恐れ
        蒸気発生器から冷却材喪失の危険性
 Ⅱテロと航空機事故への対策について
 Ⅲ4.14福井地裁決定を受けて川内原発の審査を問う
   資料代:500円


  ≪3・11以降分かった事≫

・国は国民の命より経済を優先させる事

・国は国民を簡単に見殺しにする事

・国は放射能をばら撒くことにした事

・国に都合の悪い人間は逮捕される事

・国は法律を守らない事

・検察もグルだった事

・マスメディアは嘘の情報を流す事

・マスメディアは洗脳の道具だった事

・重要な情報は隠蔽される事

・国民は簡単に騙される事

・命より原発の利権を優先する輩がいる事

・政治家は嘘しか言わない事

・政治家はただの操り人形だった事

・選挙結果は改ざんされる事

・日本は民主国家ではなかった事

 

        【経産省前テントひろばテント日誌3月30日(月)版】

  みなさん、シェアをお願いします。シェア拡散が、大事な意思表明です。デモ参加、賛同署名と同じです。
           ー経産省前テントひろば1298日、商業用原発停止562日ー
  

  ◎僕らは粘り強く歩むだけだ(三上治)
 桜が満開であるからと言ってなかなか花見も落ち着いてできない。なにかと気がせく日々だ。病み上がりということで花見酒を控えていることもあり、連れ合いと朝の花見で出かけた。僕が住んでいる区は世田谷であるが、区内には桜の名所も結構ある。朝から花見なんてあまりいないのだろうと思っていたが、意外に人出の多いのにはおどろいた。やはり、桜をめたい人はすくなくないのだろう。連れ合いが仕事に出かけた後に、テントに行こうか、もう少し公園内の花見を続けるか迷ったが今回は花見を続けさせてもらった。それでもテントの事をあれこれと気にかけているのだから、とちょっぴり言い訳をしたのだった。


 公園で桜を見ながら、どうしても頭から離れないのは日本の政治についてだ。沖縄での政府の所業といい、川内原発の再稼働に向けた工事の開始といい、どう考えても腑に落ちない、というか納得できない。国家は国民の意思を無視して勝手にことを進めるという、単純だが、極めて本質的なことがこんな風にまかり取ってはいいのか。何故なら、僕は長い歳月の中で、国民や地域住民の意思が公的なものとしてあることを考えて来たし、僕にとって政治的なこととはそれだったのだからだ。現在は国民がその意思を国家的に実現することはおろか、国家の所業に異議申し立てをすることも許されなかった時代ではない。そういう時代を変えようとする人々の動きが始まってからでも既に100年の歴史を僕らは経てきているではないか。「デモクラシー」「自由主義」「文化運動」「解放運動」という現代的な国民運動が登場してから、そうだ、あの大正時代から一世紀近い時間が流れたのだ。花見が風俗として広がったのはこの時代からだが、同じころにはじまった政治の、国家の歴史はどうなったというのだ。

 国家は、官僚たちは、今何をやりたいのだ。彼らには国民には見えない世界の流れが見えていてそれに対応しているだけというのか。それは、傲慢というか、政治は政治家や官僚たちの専管事項と思っているからだけではないのか。確かに国民、地域住民の側から国家の動向が見えない、あるいは見えにくいことはある。それは見えない障壁のようなものだ。この障壁がなにであり、どのように破れるのかこれに闘いを挑んできたし、そこで僕らは苦悶している。最近、ここに闘いを挑むのではなく、見ることを自ら拒む、見ることを自己抑制(自己規制)する動きが目につくことが気になる。テレビ朝日でのバトルなどもそうだ。権力の規制の動きがあったことは疑いないし、それが常識だ。それをそれと見せないところが権力のうごきだ。かつて江藤淳が戦後のアメリカ占領軍の自由という形態をとった検閲制度を暴いたことがあった。専制的なむき出し検閲ではなく、それを後ろに隠した検閲である。アメリカでは反テロ戦争の中で、ベトナム戦争時とは違った権力支配が強まっており、それは強権をかざしての抑圧ではなく、それを背後に隠しながら自己規制をうながすような形態のものだといわれた。日本でも遅れてそれは展開されているのだ。自己規制をしいられ、そうした空気がいつの間にか浸透して行き、権力支配のあり方と闘うのは難しい。しかし、これが権力支配の本来的な形態であり、それとどう戦うかを自覚することが大事だ。そういう時代になってきたのである。形式的、表面的に自由や民主義の浸透の中で、本来の自由や民主主義は、困難なところに追い詰められる。
時代の流れとしてここのところに気を配るほかない。
(三上治)
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◎久見崎海岸に春がきた 川内からの便り(脱川内原発テント)
 雲雀の囀ずりに誘われて目が覚める、こんなことはこの10年来絶えてなかったことだ。原発を取り巻く山々の山桜は満開だし、テント周辺の砂浜に根をはる植物も可憐な花(写真)を咲かせている。
 この数日間続いた夜中の怪音の正体は、規制庁の検査を前にタービン等の機械を始動させたものであることが判明した。
5月になると海亀の産卵の季節だ。原発からの距離は2,300メートルに過ぎない。音に敏感な海亀が上陸するかどうか危ぶまれる。規制庁の事前検査開始に対して現地で何らかの抗議行動が組まれなかったことは、残念だが運動の現状を表している。再稼働阻止の陣営を早急に固めなければならない。
テント前に15mほどもある鯉のぼり用のポールを立てた
しかし、泳ぐ鯉があまりにも小さく釣り合いがとれない。
どなたか箪笥にしまったままの鯉のぼりお持ちの方、いらっしゃいましたらお贈り頂けると助かります。但し辺鄙な土地なので送料着払いは出来ませんが、よろしくお願いします。
 宛先 ㋢895-1032鹿児島県薩摩川内市久見崎町久見崎簡易郵便局留
                 脱川内原発テント
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  ◎淵上です。遅くなりましたが、カンパ要請文です。時間があまりありません。よろしくお願いします。(経産省前テントひろば)
  《テント撤去判決をはね返し、原発再稼働反対を闘い抜く闘争強化資金カンパを!》

 東京地裁民事37部(村上裁判長)は、去る2月26日、テント撤去と損害賠償金約2800万円の支払いを命じ、両方について仮執行宣言を付した判決を下しました。原告(国・経産省)の請求内容のすべてを認める不当な判決です。
経産省前テントひろばは、直ちに東京高裁に控訴し、仮執行の停止を申し立てました。


 この仮執行停止の申立に対して、東京高等裁判所は幸いなことに、地裁判決主文のテント撤去に関して500万円、損害賠償については1700万円の保証 金を供託することで、執行を停止することを示唆しました。私たちは、これについて、テント撤去に関する項目について保証金を供託し、3月18日にテント撤去に関する執行停止が決定されました。損害賠償に関する1700万円については供託をしなかったため、依然として強制執行の恐れがありますが、テントそのものは、東京高裁の判決までは、法的にテントは維持され、その条件のもとで東京高裁での訴訟が継続されることとなりました。これは、全国脱原発の闘いの一定の勝利と考えてよいと思います。

 経産省前テントは依然として経産省前に存在し続けます。私たちは東電福島第1原発事故の責任を追及し、原発の再稼働に反対する闘いを新たな決意を込めて闘い続けるものです。高裁での闘いは、各専門家や被告に対する証人調べ、原告が提出した証拠調べ、証拠の全面的開示などを実現してゆく事が極めて重要となります。こうしたことと結びついて、今、最後の山場に来ている九電川内原発の再稼働を阻止する闘いがあります。これは安倍内閣による狂気のような反動攻勢の一角をこの部分で打ち破る闘いとなります。

 川内原発1号機では、3月30日から、再稼働の前に必要な「(設備や機器の検査をする)使用前検査」が始められました。遅れていた九電の「工事計書」の再補正が提出されたのが2月27日、以後3月10日、3月16日と2回の補正が出され、そのたった2日後の3月18日、第63回の規制委員会で10分ほどの審議(事務方の規制庁の説明が大部分)で工事計画の認可が行われてしまいました。すなわち、規制庁の担当部長の専決で全てを決め、規制委員会は形式的に認可をしただけです。「使用前検査」がどのように進むか、「再稼働ありき」で行われるのは火を見るより明らかなことです。

 川内原発再稼働の基本日程は、九電によると、6月末までに原子炉起動に必要な検査を終了し、7月上旬に発電を開始して、8月中に国の最終試験を受けて営業運転に入ります。こうした九電の勝手な予定は絶対に許されることではありません。何としてでも再稼働を止めなければならなりません。

 これからは、より厳しい再稼働阻止の闘いとなります。九州や鹿児島、そして薩摩川内市の闘いがより一層重要かつ喫緊なものとなります。脱原発の総力を挙げて再稼働阻止の闘いに挑まなければならなりません。ついては、再三のお願いで恐縮の限りですが、テント撤去の執行停止の供託金を含めたこれからの裁判費用、とりわけ原発再稼働反対を闘い抜く闘争のための、資金カンパをお願いする次第です。

 ーテント撤去判決をはね返し、原発再稼働反対を闘い抜く闘争強化資金カンパー
郵便振替:00160―3―267170 
経済産業省前テントひろば (赤い振替用紙をご使用下さい)  
他銀行からの振込:
ゆうちょ銀行 〇〇八支店 普通預金 口座番号 5289163 宛先:経済産業省前テントひろば
(テント応援団も3000万資金カンパを呼び掛けていますが、一部重複する場合はご容赦下さい)
 2015年3月31日         経産省前テントひろば
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  ★4月1日の抗議行動にご参加下さい
 ■ 4/1(水)九州電力川内原発再稼働反対 九電東京支社抗議行動
  4月1日(水)17:30より18:30 JR有楽町駅日比谷口電気ビル前
      主催:「再稼働阻止全国ネットワーク」
 ■ 4/1(水)第19回東京電力本店合同抗議行動
  4月1日(水)19:00より20:00 東京電力本店前
    呼びかけ:「経産省前テントひろば」、たんぽぽ舎 賛同119団体
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 映画『日本と原発』の無料公開案内
 日時 4月8日18時~20時30分
    (上映時間2時間15分)
 場所 東京霞ヶ関 弁護士会館 クレオ
 主催 二弁
http://niben.jp/news/ippan/2015/150309111243.html
★ 無料、先着順
★ 事前にメールで申込みが必要です。★
事前申込みが無くても席が空いていれば入れると思いますが、
満席の場合は、入れないと思います。是非、メールで、事前申込みしてください。
【申込方法】
 参加者は、件名を4/8映画上映会参加とし、
本文に氏名を記載したメールを下記アドレス宛にお送りください。
【宛先】
E-mail:kankyo-event@niben.or.jp

 


 【「辺野古」「脱原発」テント撤去迫る国】
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中日新聞2015年3月24日 朝刊⇒

 http://www.chunichi.co.jp/article/tokuho/list/CK2015032402000073.html
http://blog.goo.ne.jp/tanutanu9887/e/705a99993715826218c16c775a677396

 市民の公共空間での抗議活動はどこまで許されるか-。沖縄県名護市の米軍キャンプ・シュワブゲート前や、東京・霞が関の経済産業省前に設営されたテント。中で体を張っているのは、言わずと知れた辺野古(へのこ)新基地反対、そして脱原発を訴える人たちだ。安倍政権側は撤去を迫っている。もとより「辺野古ノー」は各種選挙でも示された沖縄の民意であり、脱原発は多くの国民が願う。最前線にも足を運び、活動の妥当性を考えた。
写真:3月20日、経済産業省前の脱原発テントで会見する市民団体のメンバー)

  ■狙い撃ち

 3月23日午前、キャンプ・シュワブゲート前のテントであった市民集会。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の辺野古移設への抗議行動を取りまとめる沖縄平和運動センターの山城博治議長は「テントは沖縄の政治決戦の象徴だ。強制撤去は受け入れられない」と声を張り上げた。

 折しもこの日午後、辺野古移設阻止を公言する沖縄県の翁長(おなが)雄志知事が、海上作業の一時停止を指示することを表明。一報を聞いた山城議長は声を震わせた。「今日のことは(テント周辺での)座り込みがあったからこそだ」

 政府が海底ボーリング調査を強行する構えを見せた2014年7月、辺野古反対派は、キャンプ・シュワブゲート前の歩道にテントを張った。座り込みなどの活動拠点にするためだ。

 年が明けると、キャンプ・シュワブに出入りする作業用車両が、座り込みの現場から200メートルほど離れた正門を使うようになった。これに伴ってテントを正門付近に移動させた。「ヘリ基地反対協議会」の安次富浩共同代表は「座り込みなどを通じて沖縄の民意を訴え続けるためには、強い日差しや雨風から身を守るテントは必要だ」と説く。

 国がテント排除の動きを見せたのは一カ月ほど前から。内閣府の沖縄総合事務局北部国道事務所は2月19日、「通行の妨げになる」などとして、道路法を根拠にテントの撤去を求める行政指導文書を反対派に示した。2月25日ごろからはテント前を巡回する監視活動を二十四時間態勢でスタート。3月11日には、強制撤去に向けた最後通知を出した。

 これを受けて、反対派は一回目の撤去通知の後、テントを国道を挟んだ向かい側の緑地帯に移した。ほぼ毎日テントに足を運ぶ大城悟さん(51)=沖縄県西原町=は「緑地帯の前にも歩道があるが、歩行者を遮ってない。問題はないはずだ」と話す。飲料水などを置くテントだけを残し、別の場所を地権者から借りて活動拠点にする案も北部国道事務所に伝えたが、受け入れられなかった。

 実は当局も一枚岩ではない。菅義偉官房長官は、テントの撤去要求について「法令に基づいて適切に対応するのは当然だ」と強気だが、テントの監視業務を強いられている国の機関の職員には不満が募っているようだ。

 沖縄総合事務局開発建設労働組合は、24時間の監視態勢の解除を総合事務局に申し入れている。組合の東浜邦章書記次長は「職員も同じ県民。対立に巻き込まれるのは心身とも負担が大きい」と強調する。

  ■法廷闘争

 一方、経産省前の脱原発テントをめぐる攻防の主戦場は法廷である。

 国は2013年3月、経産省前にテントを設営して脱原発や再稼働反対を訴えている市民団体の代表二人を相手取り、立ち退きなどを求めて東京地裁に提訴した。2015年2月26日の判決で、地裁はテントの撤去や土地使用料として約1140万円の支払いなどを命じた。代表二人は、3月3日、判決を不服として控訴した。

 一審・東京地裁は、判決確定前でも判決内容を実行できる「仮執行宣言」を付けたが、東京高裁は、3月18日、テント撤去の強制執行を停止する決定を出した。これを受けて、3月20日にテント前で開かれた記者会見で、弁護団長の河合弘之弁護士は「テントは脱原発運動の象徴。全国の仲間の心のよりどころだ。闘い抜こう」と檄を飛ばした。

 経産省前にテントが登場したのは、福島第一原発事故から半年後の2011年9月11日。歩道に面した庁舎北西角の「ポケットパーク」(89平方メートル)に三張りのテントが相次いで設置された。数人~十数人が常駐し、ビラまきや請願活動などの拠点となっている。被告の一人である淵上太郎氏は「脱原発・再稼働反対運動を可視化する狙いがある」と力を込める。

 民主党政権は提訴に踏み切らなかったが、安倍政権は当初から強硬姿勢で臨んだ。裁判で国は、国有地の不法占拠と主張。一方、淵上氏は「テントは国の事務を妨げているわけではない。公共財産であるポケットパークの使用目的にも沿っている。歩行者が通る空間は確保されており、通行を妨げていない」と反論する。

 淵上氏ら被告側は、「主権者宿営権」という新たな権利の概念も提起している。弁護団の一ノ瀬敬一郎弁護士は「誤った政策を強行する国に対して政策の修正や変更を求める意思を国民に広く伝えるため、緊急かつ一時的に公共空間に居続ける権利」と定義する。

 戦後の学生や労働者、市民の運動では、占拠する場所は大学や職場などが多く、公共空間に長期間、宿営する事例は目立たなかった。最近は、「宿営型の市民運動」は勢いを増している。それは辺野古や経産省前に限らない。

 九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働に反対する市民らも2014年9月、市内の原発近くの海岸にテントを設営した。海岸は国有地で県が管理している。県への使用申請は拒まれた。市民側は、行政不服審査を申し立てつつテントを維持している。

 公共空間に宿営して運動する権利が法的に確立されれば、市民運動における意義は大きい。「主権者宿営権が認められれば、辺野古など全国の宿営型の運動の追い風にもなる」(一ノ瀬弁護士)

 宿営型の市民運動は、海外でも注目を浴びている。中国では、香港の選挙制度の改善などを要求する学生や市民らが、昨年後半に中心街を占拠。世界的な金融機関が集まる米ニューヨーク・ウォール街で2011年に起きたオキュパイ(占拠)運動では、財界の金満体質を糾弾する市民らが近くの公園で野営した。

 専修大の内藤光博教授(憲法学)は「主権者宿営権のように、公共空間に宿営して運動する権利は、憲法二一条が保障する集会の自由の一類型として認められるべきだ」と指摘する。「法律上の権利として容認する国はまだないかもしれないが、世界の市民運動の潮流の一つになっている。法律は現状に合わせて解釈していくのが妥当だ」

 高千穂大の五野井郁夫准教授(政治学)も「行政府の法の運用の仕方が常に正しいとは限らない。政府が法を乱用するのなら、主権者には政府が押し付けてくる法を正す権利がある。辺野古や経産省前などで繰り広げられるテント闘争は、好例といえる」と話した。


【経産省前テントひろばテント日誌3月18日(水)版】


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経産省前テントひろば1245日商業用原発停止549日
◎厳しい闘いが続く+テント記者会見案内(3月20日14時~)(I・K)

 今日は原子力規制委員会の前での「川内原発再稼働をやめろ!工事計画認可抗議行動」(主催:再稼働阻止全国ネットワーク、協力:原子力規制を監視する市民の会)に参加した後、I・Mさん、ヨーカンさんとテントに向かった。
 I・Mさんがトラメガを持っていたせいか、アメリカ大使館前で何度か警官に止められた。
大使館前での抗議ではないでしょうねと言われたが、私の帽子のバッジを見て原発反対とわかった様で、それ以上は詮索されなかった。


 最後の警官に放射能はあなたの上にも来るのよと言うと仕事で福島へ数ヶ月行っていたと言う。
それでか、意外に好意的だったのでほっとした。
オバマ大統領夫人の来日で警備がいつもより厳しかったようだ。
テントに着くとKさんが一人チラシ組みをしていた。
私は外務省前の桜が開花していたのにびっくり。
先週日曜日には花の気配もなかったのに、昨日から急に暖かかったからだろうか。
今年はテントでのお花見はかなわないのかと思っていたが、仮執行が停止され4回目の桜が楽しめることになった。
テントには朝鮮学校無償化除外の裁判に来た人などが寄ってくれた。
少しして座間から来た人「20年も前から反原発運動をしている」と言う。近くまで来たのでと座ってくださって嬉しい。
これから暖かくなるので座り込むのも楽になるでしょう。
また寒くならないうちに政府や電力会社が脱原発に舵を切ってくれれば良いのだけれど・・・・・
はかない夢?
これからの厳しい闘いが思いやられる。
(I・K)

【ご案内】 経産省前テントひろば 緊急記者会見 
    ~東京高裁が強制撤去仮執行の停止を決定~

  経産省前テントひろば緊急記者会見 
  日時:3月20日(金)14時~15時   
  場所:経産省前テントひろば前
  出席(予定):
「脱原発といのちを守る裁判」弁護団 河合弘之団長、大口昭彦、一瀬敬一郎
「経産省前テントひろば」被告    淵上太郎代表、正清太一、他
「テント応援団」呼びかけ人     鎌田慧(ルポタージュ作家) 

 2011年9月に経産省の敷地のポケットパークに設立した「経産省前テントひろば」は、福島の被害者たち、脱原発を訴える全国の人達、また世界の人々に支えられて3年半の間、日夜経産省と官邸に脱原発・再稼働反対を訴えてきました。
 残念ながら、安倍政権は私たちの訴えを退けようとして2年前にテント立ち退き訴訟を淵上、正清の二人に起こしました。立ち退きと使用料を請求する正にスラップ訴訟です。その後の9回の口頭弁論で、私たちと「脱原発と命を守る裁判」弁護団は経産省・安倍政権の不当性とテントひろばの正当性を訴え、43名が我こそが被告だと名乗り出ました。
 非常に残念なことに、東京地裁民事第37部の村上裁判長(他陪席2名)が、12月3日の第9回口頭弁論の途中で審議打ち切りを宣しました。弁護団とテントひろばは裁判官の忌避申し立てをし抗議の声を上げ続けてきましたが、村上裁判長たちは2月26日に国側の主張を認めかつ私たちの表現の自由を無視する不当な判決を言い渡したばかりか、強制撤去仮執行をも許容しました。
 その後私たちは東京高裁に控訴するともに仮執行の停止を訴えました。その結果、3月18日に東京高裁第24民事部が強制撤去仮執行の停止を決定しました。
 そこで、弁護団とテントひろばは記者会見を開き、以上の経緯を発表するとともに、今後の私たちの闘いの展望を説明します。
 心ある多くのメディア関係者の取材と報道を期待し、ご案内申し上げます。

経産省前テントひろば
〒100-0013東京都千代田区霞が関1ー3ー1
 TEL 070-6473-1947 
メールtentohiroba@gmail.com 
テントブログhttp://tentohiroba.tumblr.com/
以上


  【経産省前テントの撤去命令】

     -東京地裁判決土地使用料に1140万円ー

     東京新聞2015年2月27日 朝刊⇒
       http://goo.gl/aEOVro

 東京・霞が関の経済産業省敷地内にテントを張り、脱原発を訴える市民グループの二人に、国がテントの撤去などを求めた訴訟の判決が2月26日、東京地裁であった。村上正敏裁判長は「表現の自由の行使という側面はあるが、国有地の占有は認められず、国が明け渡しを求めることは権利の乱用ではない」として、テントの撤去や土地使用料として約1140万円の支払いを命じた。実際に立ち退くまで一日当たり約2万1000円の支払いも命じた。市民グループ側は控訴する方針。

 判決は、テントで歩行者の通行が妨げられ、テントの一部を焦がす火災も発生するなど防災上の危険もあると指摘。「原発政策に抗議するための活動に対し、国が訴えを起こすこと自体が違法だ」とした市民グループ側の主張を退けた。 *写真中央にて報告しているのは川合弘之弁護士。映画「日本と原発」の監督でもある。


 判決が、判決確定前に国が強制執行できる仮執行宣言を付けたため、国は強制執行に向けた手続きが可能になった。だが、市民グループ側は、裁判所に強制執行停止を求めることもできる。
 市民グループは東京電力福島第一原発事故の半年後の2011年9月11日から、経産省前にテントを張り、交代で寝泊まりしながら国の原発政策に対する批判を続けていた。
◆「残念」「脱原発の象徴」支援者ら400人抗議
 市民グループは判決後、東京地裁正門前で「不当判決」と書かれた垂れ幕を掲げ、怒りの声を上げた。その後、東京・永田町の参院議員会館で開いた集会には、支援者を含め約四百人が集まった。
 被告の一人で神奈川県藤沢市の淵上太郎さん(72)は「予測された判決だが、誠に残念だ。テントは反原発運動の一つの拠点。明日からも脱原発を訴え続けたい」と話した。
 弁護団の河合弘之弁護士は「全国で脱原発を目指す人たちは、テントを象徴のように考えている。日本から全ての原発をなくすことが最終目標だ」と強調。
 支援者の一人で神奈川県厚木市の佐野究(きわむ)さん(28)は「判決は国側の主張を受け入れただけで、怒りを覚える。裁判所には、テントから原発再稼働に抗議の声を上げ続ける意味を酌んでほしかった」と話した。

 

田中一郎さんコメント:

 経産省前テントを守ろうと,強風・雨天の悪天候にもかかわらず,地裁前の抗議行動と裁判傍聴には約350名の市民が駆けつけ,その後の院内集会(参議院議員会館講堂)には約400名の市民が集まって,盛大な「テントを守れ・地裁不当判決糾弾集会」となりました。参加者は,これからも山あり谷ありで紆余曲折が予想される脱原発運動ですが,必ず全原発・核燃料施設を無くすまで,みんなで力を合わせて頑張り抜くことを誓い合いました。
ところで,専修大学法学部教授(憲法学)の内藤光博さんが、経済産業省前テントを守らんとする私たちにとって,力強い励みとなる内容の論文を作成しました。以下に,その論文の最後の「結論」部分を抜き書きしておきます。

     《内藤光博教授論文》
  いわゆる「経産省前テントひろば」に関する憲法学的意見書
 -表現の自由と「エンキャンプメントの自由」-(下部にPDF回覧板をアップ:ダウンロードして回覧して下さい) 
   たんぽぽ舎、TMMNo2416 ちきゅう座⇒
       http://chikyuza.net/archives/51118

    

     (結論部のみ抜粋)
5.結 論 
 以上論じてきたところにより、以下のことが論証された。

第1に、「エンキャンプメント(テントの設営および居住)」は、憲法21条1項が保障する表現の自由の一類型としての「集会の自由」の実行行為であり、かつ本件「テントひろば」における「エンキャンプメント」による意見表明活動は、原発事故により長期的避難を余儀なくされている被災者や放射能汚染に苦しむ福島の人々、そして反原発・脱原発を主張する一般市民が「人間に値する生存」を維持しようとするための「やむにやまれぬ行為」であることから、とりわけ強く表現の自由の保障を受けることである。

 

 第2に、経産省前「テントひろば」はいわゆる「パブリック・フォーラム」にあたり、経産省の管理権よりも市民団体側の「集会の自由」の保障が優位されるべきことである。

 第3に、経産省による市民団体に対する提訴は、訴訟による権利救済などの実質的な法的利益がないと考えられることから、「裁判を利用した言論抑制」、いわゆるスラップ訴訟であり、実質的な表現の自由への侵害行為である。

【経産省前テントひろば声明ドラフト : 断固として闘いを継続する】
レイバーネット2015年2月27日⇒
http://www.labornetjp.org/news/2015/0226seimei

      

             【経産省前テントひろば 声明】

 

 2月26日東京地裁では、テントを巡る第1審の判決が出された。その内容は、原告の請求提訴内容を全面的に認めるというものであった。①被告はテントを撤去し該土地を(国に)明け渡せ、②被告は損害賠償金(約2800万円)を払え、③以上の2つについて「仮執行宣言」(ただし、損害金に関する仮執行対象額は約1,100万円)」を付す、というものである。

 これは明らかに不当な判決であって、当然ながら我々は承服できない。この判決は司法の独立性をみずから踏みにじり、今の政府を支配下におく安倍内閣の意向に全面的に沿った、きわめて反動的なものである。

 この判決を書いた村上裁判長は、2011年の3・11東電福島第1原発の深刻きわまりのない未曽有の大事故とこの事故の責任について、そもそも被害者・国民の立場から真剣に考えたことがあるのか。同様にいまだに続く事故の継続(例えば手の打ちようがない汚染水の問題)について自らの問題として一時でも考えたことがあるのか。そして何よりもこの事故で甚大なる被害を受け、今も受けつつある福島の住民の痛みについてわずかにでも心をはせたことがあるのか。

 村上裁判長は一見紳士面をしながら、厚顔にもこのような問題をなかったことにし、かつ第9回まで行われた口頭弁論を、いわば「ガス抜き」程度のこととして冒涜することになった。

彼は司法の正義を国ないしは安倍内閣に売り渡し、その見返りとして結局のところ、つまらない自らの出世の道を選択しただけではないのか。

 だが、いかなる判決であろうが、われわれは法律的に可能な対応(控訴、執行停止の申立等)を含めて、断固として闘いを継続する。

 われわれには恐れるものは何もない。われわれが、例えとるに足らない微小なものであっても、無力ではないし、例え非力であったとしても、全国・全世界には何百万、何千万、何億の人々の「脱原発・反原発」の願いと無数の力があり、連帯したこの力は、巨大な力を発揮し得るという確信のもとで、以下のように闘う。

 

 もっとも大事なことは、こうした潜在的な力を具体的・政治的な力として、例えわずかずつでも白日のもとに実現していくことである。そのためには、あきらめず、しぶとく、しなやかに闘わねばならない。第二に福島の事故を忘れず、福島の人々を忘れず、全国各地、とりわけ原発立地でしぶとく闘い続ける人々との連帯を時間もかけて実現していくことである。少々の意見の相違を誇張するのではなく、互いの違いをむしろ前提にして、互いに尊重し、連帯を最優先すべきである。肝心なことは人と人との連帯であるからだ。第三にわれわれの重要な特徴でもある「テントの精神」を全国的に理解してもらい、これを大胆に押し広めること。テントの精神とは、一言で言えば、脱原発を掲げ、可視化された日常的・持続的・実際的な存在であることである。だからこそ脱原発運動に一定のインパクトをもたらし、一種の拠点となったのである。全国各地の可能な所から、可能な人々によって始められ、やがて無数の脱原発テントが筍のように生えてゆく。壊されたらまたどこかに立てればよい。経産省前テントひろばはまさにそのような存在である。

共に闘おう!

   -2015年2月27日ー

ダウンロード
《内藤光博教授論文》 「経産省前テントひろば」に関する憲法学的意見書 -表現の自由と「エンキャンプメントの自由」- 
経産省前テントひろば.pdf
PDFファイル 249.9 KB

 

   【経産省前テントひろばテント日誌2月23日(月)版】

                               -経産省前テントひろば1262日商業用原発停止526日ー

◎テントひろば緊急記者会見があった(I・K)

今日(2月23日)は26日のテント裁判判決前「テントひろば緊急記者会見」があった。朝からの雨がやんで太陽が顔を出して天も私たちの味方をしている様に思えた。

一時少し前テントに着くともうテーブルを出してマイクなどの用意が整っていた。私は受付の用意だけして時間になるのを待つ。どのくらいのメディアが来てくれるか心配だったが、前回のときより多くの記者が集まった。

Kさんの司会で渕上さん、大口弁護士、河合弁護団長の力強い発言の後
突然右翼の街宣車がやって来て大声で『原発は重要なエネルギー』などと大声でわめいて会見の邪魔をした。車から降りてきて妨害しようとしたが、警官に止められてやむなく去る。
正清さんが騒音にもめげず原発は世界の問題である事を力説した。
双葉町から避難しているKさんがテントに来て救われた話を切々とし、
当事者として発言を仰せつかった私の番になり、話し始めたら右翼が戻ってきてまたわめき始めたので頭の中が真っ白になり思っていた言葉が消えてしまった。伝えたい事がちゃんといえなくて残念!

記者からの憲法との辛味の質問があり大口弁護士が詳しく説明してくれた。

早々と三輪さんが UPLANユーチューブにアップして下さいましたのでご覧下さい。(I・K)

◎20150223 UPLAN【緊急記者会見と妨害右翼】東京地裁民事第37部の不当な訴訟指揮を糾弾する⇒
https://www.youtube.com/watch?v=88ezeeW2Dok

◎幾分か春めいた気配が感じられるのですが…(三上治)

友人からのメールに春めいた気配のことが書かれていた。そういえば今年は例年よりは暖かだった気がする。大寒、小寒というけれど、1月10日ころから2月20頃までくらいが一番寒い時期のように思う。テントに泊まりこむときは身体のあちらこちらにカイロを貼り付け、湯たんぽまで入れて寝たがそれでも寒いと思うことがあった。今年は寒い日もあったけれど、比較的暖かだった。これは季節のことだが、気分は重苦しさと緊張の中にある。2月26日(木)のテント裁判の判決が予定されているからだ。これについてはあらためて詳しくはいわないが、国側の要求に沿った仮処分付の判決が予想される。この判決についての具体的対応は判決が出てからでなければ考えられないが、僕らにとっては厳しいものになると思える。それを思い浮かべながら、なんとはなしにテントのこれまでと行く末を考えている日々だが、心躍るイメージは湧いてこない。闘いとはいつの場合もこんなものであるのだし、余分なことが身辺に起こってぶつくさ言いながらその解決に追われるということなのだろう。軽やかに対応しょうと心がけてはいるのだけれど、さて、どうなることか。闘いは愉しくなければならないという原則を忘れたわけではないし、それは保持し続けるつもりだ。

裁判所側の対応を観て僕は軽い失望と結局のところこうなるのか、という思いを免れない。いい言葉がみつからないが、これが、日本というか、日本社会ということなのかとも思う。このテントを設置した時、また、裁判が始まった時に僕はごく自然に1960年の安保闘争での6月15日のことを想い出していた。そして反芻してきた。これを誘導した契機になった1960年5月20の岸首相の警官を導入しての国会での議決は国会法で合法とされ、学生たちの6月15日の国会占拠は非合法とされた。これは国会法などの法律の適用という点で岸の行為は合法であり、学生たちの行為は非合法とされたのである。しかし、憲法や法の精神からみれば、岸の行為は非合法であり、学生たちの行為は合法ではあるという観点もありえた。それは一般的には無視されてきたけど、重要な観点だった。

ここには日本のおける憲法や法、俗に言う法治の根本が問われてもいたように思った。少なくともここに法や憲法、あるいは法治についての根本的な矛盾があり、その矛盾を意識し自覚するところからしか、本当のことははじまらないと思ってきた。そういう自覚を僕に強いるものだった。僕は憲法や法の観点に立てば学生たちの行為は合法であり、岸の行為は非合法であるという考えに立ってはきたが、少なくともその矛盾を意識、その解決が目指されるべきだと考え続けてきた。憲法や自由、あるいは民主主義や法治の事を考える時に念頭にあったことである。

僕らが経産省前にテントを張り、脱原発の意思表示をしてきた時にこのことは意識されてきたことだし、とりわけテント裁判がはじまった時にはそうだった。福島第一原発事故の責任主体の面々が法的に罪が問われず、テントが法的に訴えられることにそれがよく見えてきたともいえる。法的、憲法的な観点に立てば、福島第一原発事故の責任者たちの罪は問われ、テントは、そうした対象から外されて当然なのである。福島第一原発の事故がなければ、テントは張られなかったという渕上代表の法廷での発言はそれを物語る。理念的に言えば、福島第一原発事故の当事者(責任者)たちは非合法な行為を行ったのであり、テントを設置し、維持している面々は合法的なことをしている。法律の適用において逆になるのはおかしいのである。こういう事態の中で、僕らはテント裁判のあること、だから少なくとも、この矛盾が意識された裁判の在り方を願ってきた。それは裁判においてテント側の意思が十二分に展開されることであり、その保証だった。証拠や被告訊問などが、ことごとく却下され、だまし討ち的な結審はこれに反することだった。ここのところが分かってはいないということに僕は失望した。

法律が優先ということは、法律が上級者(権力者や支配者)の存在に結びつくこと、それを防ぐ法的精神や憲法のことが無視されることである。憲法でさえ、上級者の存在(利害)に結びつけられ、解釈という名でそれが支配される日本的な存在がまかり通るのはこういう事態である。人々の行為が法的に反しなければということは、法律の該当要件に反しなければということだけではない。この該当要件の適用にあたって法的精神や憲法に反するかどうかが問われなければならない。法律を適用する(求める)権力者の行為が法的精神や憲法に反することはあり得る。その時、権力者は憲法で縛られなければならないし、法的適用をしてはならないのだ。経産省は、福島第一原発事故の責任者として訴追される対象であるが、テントを訴える資格はないのである。そして裁判者は、それでも裁判になったのなら、その裁判のありようを考えなければならなかったはずだ。テントの問題は沖縄でも問われているが、基本的には同じことだ。

 裁判は近づいた。2月26日は法廷に行ってじっくりと見定めよう。
(三上治)

◎テントの撤去を許すな!2月26日(木)テント前にお集まり下さい

1、反原発の運動が川内原発、高浜原発の再稼働を遅らせています。
2、私達は、非暴力、不服従を貫き、皆でテントを守り抜きます。
3、当面の焦点は2月26日集会です。全国から集まって下さい。
(2・26の行動予定)
12時30分 テント前集会
13時30分 地裁前抗議集会
14時30分 裁判予定(判決が出される可能性あり)皆で傍聴に入ります。
15時30分 地裁前抗議行動
16時00分―18時 報告集会(参議院議員会館講堂)

◎テントでの「お話と座談」(トーク)

2月25日(水)午後6時30分~、森達也さんの話と座談(時間は予定)連絡 テント(070-6473-1947)か三上(090-3908-7330)へ


【経産省前テントひろばテント日誌2月7日(土)版】

   経産省前テントひろば1256日商業用原発停止509日ー

◎今日は北方領土の日だったのだ(I・K)

 午前中風もなく春の訪れを思わせたが、でもやっぱりまだ冬、午後になると冷たい風が頬をさす。

 朝、テントについてびっくり!外務省前に機動隊が大量に構えていて道路を封鎖していた。日比谷公園の方やロシア大使館前も物々しかったそうだ。

今日は北方領土の日だったのだ。そのため右翼の街宣車が数え切れないくらい押し寄せてきた。ウィキペディアには以下の記述があります。

「北方領土の日」をいつにするかについては、ソ 連が択捉島への侵略を開始した8月28日などいくつかの候補があったが、最終的に、1855年(安政元年)に江戸幕府とロシ ア(当時は帝政ロシア)との間で最初に国境の取り決めが行われた日露和親条約が結ばれた2月7日に決まった。

 街宣の中には理路整然と明治の歴史から北方領土の事を言っていくものもあり、ただ外務省の弱腰を責めて「恥を知れ!」などと怒鳴っていくものもあった。通行の途中でテントに罵声を浴びせるものもあり、あるグループは外務省の道路の封鎖に抗議をして警官ともめ、テント前に車を移動させられた。
中から迷彩服のでかい男が降りてきてテントに言いがかりを付けてきたが、無視。彼らは間もなく警官に促されて去っていった。
私たちは右翼と一言で言っても色々な派があることを改めて学習した。

 彼らの年中行事なのでテントにとっては何回目かの経験なのだけれど…
 面白かったのは機動隊の動きだ。街宣車が来るときは一斉にバリケードを張り、行ってしまうと車(かまぼこ車?)に引っ込んで数人だけ残る。
そして無線連絡でも入ったのかまた大挙して出てくる。すると街宣車がやってくる。テントを心配してきて下さった、たんぽぽ舎のOさん砂漠のプレイリードックみたいと笑う。私たちに実害がなかったのでこんな楽しみ方も出来た。
3時半ごろには警備も解かれて一安心。

第2テントのUさんと私は一足先に日本教育会館に向かった。
集会はスタッフの努力のお陰で、盛会で良かったです。
その様子は他の方が報告なさると思いますが、以下のURLで見られます。
(I・K)
・20150207 UPLAN テント撤去・原発再稼働を許すな!2 7集会⇒
https://www.youtube.com/watch?v=KkpomWETBfA
 発言:
  渕上太郎(経産省前テントひろば)
  高松勇(小児科医・医療問題)
  鎌田慧(テントひろば応援団団長)
  ミサオ・レッドウルフ(首都圏反原発連合)
  青柳行信(九州電力本店前テントひろば)
  森園かずえ(原発いらない福島の女たち)
  河合弘之(テント裁判弁護団団長)
  司会/ 神田香織 (講談師)

◎「みんなの話がよかった」この声が象徴した2月7日集会(三上治)

 寒かったり暖かかったりと相変わらず不安点な天気だが、こんな風にして春の足音が近づいてくるのだろう。いつのまにかプロ野球のキャンプもはじまっている。熱烈な広島カープファンに宮崎でも行こうと誘われたむかしを想い出すのだが、僕のなかではどうも興味は薄くなっている。それでも、テントに出かける時は必ずスポーツ新聞を買ってはいるのだからまだしもというところなのか。多くのプロ球団がキャンプを張る九州や沖縄のことでいえば、川内原発や辺野古基地建設の動向のほうがより気にかかるともいうべきなのだろう。こうした中でも、後藤さんや湯川さんの殺害に至ったイスラム国の人質事件が人々の主な関心だってようだ。僕もいろいろ気になって他の事が手につかないということもあったが、にわかしこみのイスラム教についての勉強をはじめてもいる。

 なりよりも殺害された2人に哀悼の意をしたい。これは犯罪的な行為であり、そのことの批判には理由はいらない。その上でこの事件が突如として浮上してきた背景には安倍の中東訪問と演説があったことを考えたい。というのは、このことは今後も続くことであり、イスラム国とどう向かい合うかも含めて今後に関わることだからである。これが現在から未来に関係することだからだ。

 安倍の演説は地域紛争などに対するこれまでの日本の国家戦略の転換を意味した。少なくともイスラム国にはそう受けたられた。安倍首相はそこまで深く考えてのことではなかったのかもしれない。人道的援助という従来のありかたをやっていたに過ぎないと思ってきたのかも知れない。積極的平和主義による国家戦略の転換を世界に向かって発したこと、これの現実的意味や結果については深く考えたことはないと想像しえる。安倍は今、事態に驚いてひそかに反省しているのかもしれないが、国家の中枢にある政治家の言動としてわかっていなかったのではないか。安倍は分かっていたのさ、というこえも聞こえるが彼の戦争や平和についての見識に僕が疑念を持っておりとてもそのようには思えない。

 人質の殺害は言語道断であるが、人質状態は以前からあり、急遽殺害に事態を進展させたのは彼の言動である。ここにはイスラム国の誕生に至った地域紛争に日本はどう関わるべきかの困難な問いがある。湾岸戦争以来の課題である。憲法9条による国家戦略的対応を消極的平和主義(一国平和主義)として批判し、それを転換する考えとして積極的平和主義が主張された。安倍はその信奉者になった。だが、これが戦後の日本の国家戦略の転換を意味し、この戦略が何を結果するか、想像することもできてはいない危うさの中にあることを僕は感じてきた。僕はそれに基づく安倍の言動にその面での不安を感じてきたが、結果通りになったのだと思う。

 安倍のこの言動が国内での政治論議にとどまっている間はまだしも、具体的に動けばどうなるかの一端をこの間の事態は垣間みせたのだ。逆にいえば憲法9条による国家戦略の重要性をあらためて示したともいえる。それを投げかけてもいるのだと思う。湾岸戦争以来の揺れの中で問われてきた日本の国家戦略だが、そのことを人質事件はあらためて露呈させた。今後に深く関わることであり、僕らは戦争について、国家の在り方についてあらためて問われてもいるのだ。

 主権国家間の戦争(典型的には第一次、第二次世界戦争)とは異なる地域紛争との関わりで発生する戦争について、日本はどうあるべきかを考えることを強いられている。憲法9条は主に主権国家間の戦争を中心に考えられたものだし、地域紛争の中での戦争について考えられたものではなかった。その隙間をついて積極的平和主義は出てきたが、僕らはそのような戦争と9条、あるいはそれに基づく国家戦略の関係を考え、そこでの深められた考えを提示しなければならない。イスラム国への関係においてアメリカや西欧諸国と違う対応をできるか。その点での僕らの考えの深まりが要求されているのではないのか。世界的な孤立を覚悟して9条の理念に基づく対応、つまりは非戦を貫かなければならない。
それには地域紛争から発生する戦争には憲法9条は有効であり、アメリカや有志連合の戦争による解決ではない道筋を示さねばならない。それは可能なことだ。歴史の中にヒントがあるはずだし、僕らはそれで持って日本の在り方を示せる。

 話が横に飛んでしまったが、テントは長く続いてきた裁判の動きに異変(裁判官のだまし討ち的な12月3日の結審)の中で重大な局面を迎えている。これは予想されることに2月26日(木)の裁判あり、判決次第ではテント撤去の動きが出てくるかもしれないからだ。僕らは法的な闘い(たとえば、裁判の忌避申し立てなど)で対抗しながら、今まで通りにテントを維持しして行くほかないし、その通りにやってきた。積極的なことを展開しえないもどかしさ中で、持久戦的な闘いとは何かを自問しつつやってきた。時間との闘いの中でも、こういう歩みしかとれなかったし、基本的なところでは変わらない闘いをやるしかない。
この間、テントに対する励ましというか、激励の声をいろいろの形でいただいたが、こうした動きの総集的なものとして、2月7日には集会があった。集会は会場を満杯の熱気の中で神田香織さんの司会ではじまった。テント代表の渕上太郎氏、テント応援団の鎌田慧氏などからはじまって医師の高松勇さんと続いた。

 高松さんは『甲状腺がんの「アウトブレイク」(異常発生)多様な健康障害の発性』と題する特別報告を行っていただいた。放射線被ばくの実態については、その情報が隠ぺいされるなかでの報告であり、霧に包まれたような感じでしかうけとれない事態の明るみに出していただいた。固唾を飲む思いで聞き行っていた人も多かったと思う。森園かずえさん(原発いらない福島の女たち)、ミサオ・レッドウルフさん(首都圏反原発連合)、河合弘之(テント裁判弁護団長)と話は続いたが、あっという間に2時間が過ぎていった。帰りがけに一参加者がポツリと語っていた「みんなの話がよかった」というのがすべてをあらわしていた。これからの一日一日が深まり行く闘いの日々だ。さりとて特別に変わったことがあるわけではない。テント前に座り、暮れなずむ夕闇の中で、原発や日本の行方を考え続けること、それだけのことだが、ぼくらはそれを続ける。今日も明日も。(三上治)

   ◎テントでの「お話と座談」(トーク)
 2月11日(祝)午後2時から 最首悟さんのお話と座談(日程変更)
 2月13日(金)午後7時30分~小熊英二さんのお話と座談
 2月16日(月)午後6時30分~宮崎学・青木理さんの対談と座談
  連絡 テント(070-6473-1947)か三上(090-3908-7330)へ


【経産省前テントひろばテント日誌1月17日(土)版】
<経産省前テントひろば1125日商業用原発停止482日>

〇7000人も集まった「女の平和」集会(I・K)

 今日(1月17日)はとても寒かった。10時過ぎテントに着いたら強風でテントはバタバタと揺れていてちょっと怖いくらい。テント脇の幟を倒してUさんと座り込んだ。少ししてたんぽぽ舎のOさんがいつもより早めに来てくれ助かった。12時少し前「女の平和」で2月7日のチラシまきをする人たちが集まり出掛けていった。

私は昼食をとり13時少し前に国会前に向かう。着いたらもう赤い人たちでいっぱい!少しだけチラシを配って列に加わった。元中央大学の教授“横湯園子”さんの開会の挨拶で始まり著名な20人の女性たちがスピーチをし、戦争反対の思い!安倍にNO!をみんなで叫んだ。

時折空が曇り、風が冷たくとても寒かったので私は耐え切れずに2回目のヒューマンチェーンのあとテントに戻った。後で聞くと7000人の人が集まったそうです。テントの仲間も大勢参加した。スピーカの配置が良かったのかテントまで司会の声が届いてきた。

集会が終わってテントに来てくれる人がいるだろうか?と迷っていると
財務省の前をぞろぞろと降りてくる人たちが見えたのであわててテーブルを出し、カンパの缶やチラシを用意した。一番に訪れた人の「此処で熱い飲み物でも出るともっと良いのだけれど」との言葉に促されて急遽紅茶とお茶を用意した。何しろ予想外のことなのでてんやわんやだった。時々テントに来てくださる女性の助けを借りて何とかサービス出来てよかった。
少しして第2テントでもテーブルを出しお茶やお菓子を振舞っていた。

皆さん喜んで下さり暫し会話も弾んだ様子。そして多くの方がカンパを入れて下さり感謝です。4時少し過ぎには人の波も消えたので私は帰途に着く。(I・K)


三輪さんが撮影した「女の平和」の様子です。
https://www.youtube.com/watch?v=xKDKkz8OvmU


        【女の平和】
安倍首相、聞いてください!!
女たちは人を殺し、殺し合うのは嫌いです!
よその国の戦いに加わりません!
憎しみと戦いを拡大させません!
女たちは、集団的自衛権の行使を認めません!
赤い物を身につけて国会を包囲しましょう。
殺し殺されるのはイヤッ!アイスランドで女性が立ち上がった“レッド・ストッキングの­戦い”の史実に思いを重ねて。
☆.。.:*女たちからのレッドカードを!☆.。.
赤いものを身につけて、国会を包囲しましょう!
*コート、セー ター、パンツ、マフラー、帽子、もちろんストッキングもOK!*
(主旨)
アイスランドでは、1970年「レッド・ストッキング」という古い因習を打ち破る運動­が始まりました。そして、1975年10月24日、アイスランドの女性たちの90%が­休暇をとり、家事を放棄して、女性の役割がいかに重要なのかということを訴え、大統領­府前の中央広場を女性たちで埋め尽くす歴史的な大集会を開きました。
1980年には男女平等の国アイスランドで、民選で世界最初の女性大統領が誕生した。
1986年、レーガン、ゴルバチョフ両大統領による直接平和会談、いわゆるレイキャヴ­ィーク会談を主宰し、冷戦終結のきっかけを作りました。この史実に習い、平和を熱望す­る女たちの思いを伝えましょう。

〇 今後のスケジュール

テントでは「お話と座談の会」(トーク)の予定
1月22日(木)午後6時30分~上原公子さんのお話と座談
1月29日(木)午後6時30分~渡辺一技さんのお話と座談
2月4日(水)午後2時から 最首悟さんのお話と座談
2月13日(金)午後7時30分~小熊英二さんのお話と座談
連絡 テント(070-6473-1947)か三上(090-3908-7330)へ

1月首相官邸前抗議行動(18時30分~20時1月16日・23日・30日
1月25日(日)ストップ川内原発再稼働全国集会(天文館公園・鹿児島)
13時~14時 デモ14時30分~16時 主催:鹿児島行動実行委員会
1月25日(日)「全国金曜行動・川内原発ゲート前大抗議行動」(ゲート前)午前9時―11時、ゲート前にて
1月24日(土)「全国金曜行動・交流会議」薩摩川内市内御陵下公園運動場会館(14時~19時)
1月24日(土)川内・高浜原発を再稼働させない!東京集会(18時~19時30)豊島公会堂 終了後池袋駅周辺デモ 主催:さよなら原発1000万人署名
1月25日(日)「辺野古に基地を作らせない!国会包囲行動」14時~15時 場所:国会周辺:主催:1・25国会包囲ヒューマンチェーン」実行委員会
2月7日(土)2、7集会 テント撤去原発再稼働を許すな!
18時30分~20時30分 日本教育会館3F第一会議室
主催:経産省前テントひろば、テントひろば応援団


【経産省前テントひろば】

  藤原節男:原子力公益通報ドンキホーテ(2015115

【福島3号機核爆発の新証拠、セシウムホットボール】

 

 高浜3/4号パブコメ(案件名 関西電力株式会社高浜発電所3号炉及び4号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する審査書案に対する科学的・技術的意見の募集について)⇒

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=198252317

 

上記のパブコメは明日(1月16日)で締め切りとなります。私は、以下のパブコメを提出しました。皆さんも、パブコメ提出をお願いします。

追伸)パブコメ提出に当たって、字数制限は2000文字、URLの記載は一切認めてくれませんでした。

 

----パブコメ開始----

[提出内容]

受付番号 201501150000326794

提出日時 2015年01月15日17時08分

 

案件番号 198252317

案件名 関西電力株式会社高浜発電所3号炉及び4号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する審査書案に対する科学的・技術的意見の募集について

所管府省・部局名等 原子力規制委員会 原子力規制庁 原子力規制部 安全規制管理官(PWR担当)付 電話:03-5114-2113(直通)

意見・情報受付開始日 2014年12月18日

意見・情報受付締切日 2015年01月16日

 

郵便番号 279-0021

住所 千葉県浦安市富岡1-19-7

氏名 藤原節男

連絡先電話番号 090-1793-4404

連絡先メールアドレス fujiwara_setsuo2004@yahoo.co.jp

 

提出意見 :

・福島3号機核爆発の新証拠、セシウムホットボール

最近のNHK番組「サイエンスZERO」および、最近の学術論文「福島原発事故により放出された放射性微粒子の危険性」にて、福島3号機核爆発の新証拠、セシウムホットボール が明確になりました。以下のとおりです。新規制基準に、福島3号機核爆発事故の是正処置(再発防止対策)が反映されていません。もちろん、本審査書案にも反映されていません。福島3号機核爆発事故が再発する可能性があります。したがって、高浜発電所3号炉及び4号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書は申請却下もしくは改訂要求をしなければならない。

 

・ NHK番組「サイエンスZERO」

シリーズ原発事故13「謎の放射性粒子を追え」2014年12月21日放送

 

番組中の17分39秒から、MRI [気象研究所]、のCGがあります。これはセシウムホットボールが発生した時刻(2011年3月14日17時頃)から拡散終了までのCGです。CGという人工物でありますが、これは、福島3号機核爆発が原因でセシウムホットボールが発生したことを示しています。

 

 番組ではセシウムホットボールは非水溶性・非酸溶性で含鉄のガラス状のものだったが、その後、2011年3月20日、21日に採取したものは水溶性だったと説明しています。核爆発のように、高熱に晒された場合に、こうしたガラス状の複数元素混合固体ができやすいことを考えると、3号機核爆発説との関連性は否定できません。番組でも、このセシウムホットボールを詳しく分析することで、事故当時、福島第1原発の各原子炉や使用済み核燃料プールで何が起きていたかがわかると説明しています。

 

気象研究所の五十嵐康人によるIAEA専門家会議でのプレゼンテーション(PDFファイル)、福島第一原子力発電所事故の早期に収集された球状セシウム含有粒子の特徴、2014年2月、我々は球状のセシウムホットボールを、3月14日から3月15日に収集されたHVフィルター試料から発見した。その時に、最初の放射性プルームが、日本の筑波大学と同様に、MRI [気象研究所]に、福島第一原発事故から到達した。

 

・論文: 福島原発事故により放出された放射性微粒子の危険性

―その体内侵入経路と内部被曝にとっての重要性―

2014 年10 月13 日(2014 年12 月18 日改訂)放射性微粒子の危険性の完成版(渡辺悦司氏、遠藤順子氏、山田耕作氏の共著)

 

  [論文のP.4からP.8、抜粋]

1-1-2.炉心溶融の温度メカニズム

高温になって気化した放射性物質が爆発あるいは漏洩によって放出され、その後に大気中で冷却されて微粒子が形成される。最近、事故当時採取された放射性微粒子が、セシウムだけでなく、ウラン、ジルコニウム、モリブデンなどの原子を均一に含む合金・ガラス状の球体であることが解明された。このような配列は、爆発によってあるいは炉心溶融物内で、温度がメルトダウンの温度(上記 2865℃)を大きく超えて上昇した可能性が高いことを示している。水素爆発の火炎温度は、空気との反応で 2040℃でしかなく、このような高温を生じることができない。

 

 1-1-3.微粒子形成の条件としての超高温―再臨界

それができるのは核爆発・再臨界だけであると考えるのが自然であろう。微粒子の分析の結果によれば、再臨界あるいは核爆発が生じていたであろうことは、否定できない(とくに福島3号機)といえる。

 

 真実は光明です。福島原発事故原因究明の真実も光明です。暗い世界を照らす光明です。南無阿弥陀仏と理念が同じです。

光明遍照 十方世界 念仏衆生 摂取不捨 至心帰命 南無阿弥陀仏

[現代語訳] 光明は、あまねく十方世界を照らし、念仏の衆生を摂取して捨てない。心から念仏をして、全てを仏さまにおまかせする。

[意訳] 真実は、古今東西、全ての世界を照らし、明るい未来を約束する。真実を述べる人々は、ことごとく見つけ出され、見捨てられることはない。ウソをつかず、隠さず、心から真実のみを述べると、みんなが幸せになれる。


===藤原 節男(脱原発公益通報者、原子力ドンキホーテ)キャンペーン===

福島原発3号機は核爆発:背景音楽がショスタコーヴィッチ交響曲第5番第3楽章のyoutube動画⇒ http://goo.gl/MlHXL1
福島3号核爆発 ⇒ http://goo.gl/U8n84X ホットボール⇒ http://goo.gl/SHIrpw
原子力公益通報、最高裁上告不受理決定、および「原子力ドンキホーテ」単行本⇒http://goo.gl/ovNnlY


 【経産省前テントひろば】


藤原節男さんが説明を更新しました。

 毎週金曜日、恒例の ‪#‎脱原発‬ を訴える首相官邸前抗議行動が行われています。「経産省前テントひろば」では、その抗議行動に参加される方々にお茶、菓子などを提供し、憩いの場を提供しています。
 このたび「経産省前テントひろば」の活動に賛同、支援するフェイスブックグループを作成しました。グループメンバー募集中です。メンバーご希望の方は、ご連絡ください。「経産省前テントひろば」に関しては、以下のURLを参照ください。
http://goo.gl/Gp0mbE ←あおぞら放送「テントひろばから~」

第50回川内博史、山崎久隆2013年9月6日、福島1号イソコン設置現場検証     

http://bit.ly/1ckbiaA ←#‎経産省前テントひろばホームページ‬

http://goo.gl/dK2M3U ←‪#‎経産省前テントひろば支援FBグループ

 
(追伸)「経産省前テントひろば」の仲間には、今回の都知事選挙では、宇都宮けんじ候補を応援した方々、細川護熙候補を応援した方々、それぞれがいます。しかし、脱原発活動で一致団結しています。2011年9月11日から、ずうっと、交代で不寝番をし、毎日、座り込み抗議活動をし、テント内では熱い議論をしています。最近は、ときどき、テントひろばにて、パソコンを使用した映像検討会をします。映像内容は「福島原発爆発瞬間、1000年後に残したい報道映像2011」「731細菌兵器研究部隊」「原発導入のシナリオ ~冷戦下の対日原子力戦略~」「45年前 水爆が落ちた村_スペインパロマレス」などです。ぜひ立ち寄りください。
 
 
  【経産省前テントひろばテント日誌1月5日(月)版】
  経産省前テントひろば1213日商業用原発停止477日

テントでは年末年始の企画が賑やかに展開されました。その一部は日誌でも報告されていますが、お正月の様子の記録があります。三輪さんにまとめていただいたものです。ご覧ください。(三上治)

〇1月2日新春テント講談会 出 演:香織倶楽部  
https://www.youtube.com/watch?v=39VAzCUo2rg
香織倶楽部・一門会
南京玉すだれで開幕
講談・4席(順不同)
本間織峯「義士伝」(豆腐屋ほか)
森久織「名人伝」(中島敦)
甲斐織淳「田中正造伝」より

〇1月3日テント新春コンサート ~霞ヶ関の中心で愛を叫ぶ
トーキング・ワールド・ウォーⅢブルース 
お正月スペシャル11
特別出演 野瀬正彦さん(チェリスト・元プファルツ州立歌劇場主席チェリストとして活躍)テントのスタッフKさんのクラリネットも聴けました。
【前半】 https://www.youtube.com/watch?v=9WRjRj387wA
かけこみ亭からボケさんも参加しています。
【後半】 https://www.youtube.com/watch?v=gvAXHbfyHOM&list=UUhjEbWVGnGHhghoHLfaQOtA 

〇1月5日記者会見の様子。
https://www.youtube.com/watch?v=ZM1TxBUZrGE

〇1月5日餅つきと抗議行動
https://www.youtube.com/watch?v=G9mECF9w_7w

〇 第三回餅つきと新春記者会見から(三上治)
 テントでは年末年始企画の最後を飾る恒例の第三回餅つきと新春記者会見が行われた。餅つきは新年を祝ってのもので、これで三回目である。スタッフの方が前から下準備をしていていたが、当日は朝早くから餅つきが行われ、杵を手にしたメンバーと臼で返しをするメンバーの呼吸もあっておいしいお餅がつきあがった。餡餅、辛み餅、納豆餅、黄粉餅など集まった皆さん、道行く人などで美味しくいただいた。また、官庁には新年のあいさつをも兼ねて餅を配った。彼らは「悪女の深情け」のようなものとして受け取ったのか(?)
 テントでは午後から記者会見があった。記者会見は木内みどりさんの司会でテント代表の渕上太郎氏、弁護士の大口昭彦氏、河合弘之氏、批評家の広瀬隆氏などが、昨年の暮れ(12月3日)に闇討ち的な結審を下した村上裁判長への批判から経産省の再稼働を進める動きへの批判と僕らの闘う決意が披瀝された。経産省前テントは4年目に入っているが、今年はテント裁判についての東京地裁の判決も予想され、同時にこれとリンクする形の再稼働も予測されている。政府は再稼働中止を決定しない限り、我々からのテント撤退はないという渕上太郎の表明通り、非暴力・不服従の闘いでテントを守り抜く。そして、全国各地の再稼働阻止の動きに対して連携した闘いを展開する。
 僕らはテントの存続そのものが意味を持っていること、何よりもそれを存続させるという持久的闘いを日々の展開としてやり抜いて行く。テントがそこにある、ということが果たしている役割を4年目もやるだけである。記者会見はテントを支えている人々の決意をあらためて伝えることになったが、僕らには有言実行があるだけだ。(三上治)

〇 テントでの「話と座談」(トーク)を連続して開きます(三上治)
 テントは脱原発運動のひろばとして設置されてきました。いろいろの形態をもった論議の場としてその役割をはたしてきました。この企画はそれをより広げた形での展開をめざすものです。以前から準備されていたのですが、テント裁判の動向が緊迫してきて、急な形になりました。現在の決定しているものは以下の通りです。

1月11日(日)午後2時(14時)~小熊英二さんのお話と座談
1月22日(木)午後6時30分~上原公子さんのお話と座談
1月29日(木)午後6時30分~渡辺一技さんのお話と座談
2月4日(水)午後2時から 最首悟さんのお話と座談
 
場所は第二テントを主として使う。平日は6時30分から、土・日・祝は午後2時からを予定(講師により変更あり)。場所の関係(最大30名位)で人数に制限あり。連絡者優先とする。参加希望者は連絡を。具体的なことは今後告知します。
 テントひろば 070-6473-1947 三上治 090-3908-7330(責任者)に連絡をください。(三上治)